和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

1216-21 / くわわさる

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先日研修で座学を行ったときの講師の方が「こうなって、こうなった結果、コレとコレがくわわさる」と言っていてちょっと面白かった。
「〇〇(しさ)さる」というのは北海道弁で、「自分の意志とは関係なくその動作が行われる」という意味で使われる。
私が初めてこの言葉を聞いたのは大学1年生のときだ。みんなで乗り込んだエレベーターの中で友人(道産子)の肘がボタンに当たり、行くつもりのない階のボタンが点灯し、その友人が「押ささっちゃった」と発言した。聞きなれない言葉に驚いてその場で意味を確認したことを覚えている。
あれから10年以上経ち、今では私もすっかり「(しさ)さる」の使い手だ。
書こうとしたボールペンのインクが切れていれば「書かさらない」。
そんなつもりはなかったが気づけば床に「積まさっている」雑誌たち。
紐がからまって「結ばさる」。
目的地に向かって歩いているはずなのに、出発地点に「戻らさる」。
自分でもわりとナチュラルに使えているなと思っていたが、数字相手に「(しさ)さる」を使う先生を見て、まだまだ奥が深いと感じた 笑
今回の「くわわさる」は、自分で足し算する意志がなくとも、数式の性質上勝手に足される、というニュアンスで使われている。
道民に「(しさ)さる」は方言なんだよと伝えると「じゃあ逆に『(しさ)さる』を使わずにどうやって伝えるの?」と聞かれることがある。「『勝手に』を使うことが多いかな」と返すが、やっぱり「(しさ)さる」でしか表現できないニュアンスがあると思う。私の好きな北海道弁のひとつだ。

◆12月16日(木)
特に大きなイベントはなかった。

◆12月17日(金)
特に大きなイベントはなかった。

◆12月18日(土)
朝夕の作業を終え、夜は待ちに待った忘年会!
忘年会といっても夫婦+友達1人のこぢんまりしたものだが、久しぶりの宅飲みをとても楽しみにしていた。
町の居酒屋で初めてオードブルをテイクアウトしたら値段以上の盛りと味で大満足。また頼もう。
今回は手作りゼロでオードブルと総菜の手間抜きパーティ、飲み物も缶のまま集合即乾杯でとっても楽しかった。
居酒屋で準備片付け考えずに飲み食いするのも楽しいけど、暖房ぬくぬくでテレビ見ながらだらだら時間気にせずしゃべる宅飲みも楽しいな。
発泡酒とレモンサワーとロゼでいい気分になり、日付が変わるころに就寝。

◆12月19日(日)
休日。7時ごろ目が覚めたが頭がガンガンする。
目をつぶってしばらく耐えているといつの間にか寝落ちしており、9時すぎに再び目覚めたときには嘘のようにすっきりしていた。
よく飲んだ翌日はこのパターン(ガンガン→無理やり就寝→すっきり)になるのだけど、この無理やり就寝中に体内で何が起きているのか、謎である。すっきりするのでいいけど。
軽く片付けをして友達が帰り、二日酔いのひどい夫はふたたび就寝。
私はオードブルの残りをつまんで小腹を満たし、SNSとdマガジンを読んでいたらあっという間にお昼すぎになってしまった。
起きてきた夫と軽く昼ごはんを食べ、だらだらしているとすぐに夜が訪れる。
夕方からはM1を見た。錦鯉にめちゃくちゃ笑った。いや~おもしろかった。
今回の決勝10組の中で圧倒的に笑った。ロングコートダディの肉うどんも笑った。
我が家は特別見たい番組(M1的な)がない限り日テレ系をつけており、22時半からなんとなく「真犯人フラグ」を見ることになるのだが、最近は鬼滅の刃を見るために23時15分にチャンネルを変える必要があり、いつも絶妙に続きが気になる感じで「真犯人フラグ」に別れを告げている。Huluとかで見られるのかな。

◆12月20日(月)
今年も残すところあと11日。恐ろしい。
午後、夫が歯医者に行ったので久しぶりに一人時間を満喫。
好きな音楽かけてコーヒー飲みながら今川焼を食べるつもりが、ソファで爆睡して終わった。

◆12月21日(火)
ここ1週間くらい治療していた子牛が死んでしまった。
通常分娩の近い牛は分娩房に入れ分娩後もしばらく一緒に飼うのだが、この子はまだお母さん牛が分娩房に入る前の別の牛舎で分娩してしまい、そこだと寒かったりキツネに狙われたりするので子牛だけ連れてきて最初から粉ミルクで育てていた。
先週の土曜日に便が軟らかいな、下痢するかもなと思っていて、日曜休んで月曜出勤したら下痢がひどくて獣医さんに見せたと言っていた。そこから体調が上向きになることはなく、死んでしまった。
死因は下痢からの脱水からの衰弱死だと思う。でも、なぜ下痢したんだろう?
お母さん牛の初乳を飲めていないとか、粉ミルクが濃くて胃腸に負担をかけたとか、なにかの菌に感染したとか、いろいろな原因が考えられる。
親付けしていない子牛はことさら注意して面倒見ないとなあ…子牛がいなくなってしまうのは一番堪える。
私が担当していた子ではないので、私だったらあのときこうしたのになあ、というところもあって歯がゆい。昼夜問わず点滴の見守りや分割での哺乳をしてもらっているので大きな口は叩けないけど…
今日はそこから怒涛の作業ラッシュ。牛舎の掃除×2、母子分離、空いた場所の掃除、分娩近い牛の引っ越し、子牛の部屋の断熱対策、授精対応、去勢対応、などなど。久しぶりに午後も作業をして盛りだくさんだった。
おやつで出してもらった「たい焼き風クリームパン」がおいしかった(400kcal)。

それではまた。