和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

0318 / ミニベビー誕生

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こんにちは。この写真のどこかに猫が紛れている……

◆3月18日(金)
お彼岸ということで親方たちはお出かけ。
私にも夫にもお彼岸の文化がないので、花を買ったりお供えが豪華(?)になったりお寺に行ったり、新鮮なことだらけだ。遠くのお寺に行き、お金を払ってお経を聞く、なかなか面倒な文化だと思うけど、ご先祖様のことを思う気持ちを形にすることは大切だとも思う。
発情のきている牛がいたので、獣医さんにお願いして授精をしてもらう。
ついでに受精後60日程度経って発情のきていない(=妊娠の可能性が高い)牛2頭の妊娠鑑定をしてもらう。2頭とも無事プラス(妊娠)でひと安心。
朝から分娩しそうな牛がいたが、お昼になっても分娩が進む気配がない。
帰ってきた親方たちと状況を確認し、まだ子牛が産道に入ってきていないということでいったん帰宅。
分娩の進み具合が気になるので、お昼ごはんを食べてちょっと昼寝したら再び牛舎へ。
お母さん牛は頑張ってるけど、やはり分娩は進んでいない。
夫が手を入れて確認したところ、肢は問題ないが頭の向きが悪くて産道にうまく入ってこられないようだ。整復を試みるもなかなかうまくいかず、獣医さんを呼んで手伝ってもらうことにした。
10分ちょっと獣医さんが到着し、手を入れてもらう。「あ〜これは難しいかも、この状態のまま引っ張っても出せそうだけどね……」と言いつつ、しばらくすると「直った!」と。さすが獣医さんである。「おでことあごの下に手を入れて反時計回りにクルッと〜」と説明してくれたけど、私には到底できそうにない。
夫はふむふむと聞いていて、なぜ唐突に牛の膣から手を入れて子牛の状態を把握せよ、できたら整復せよ、と言われてほぼ未経験の状態でそれなりに対応できるのか本当に謎だと思う。物覚えがいいというか器用というか……私はいまだに触っているのが前肢か後肢かの判断にも自信がないというのに。
子牛の向きが正常に戻ったので、後は引っ張るだけだ。出てきた肢にロープをかけて引っ張るとツルリと出てきた。ちっちゃい〜!!!女の子だった。
少し休憩して夕方の作業をこなし、帰宅。今月は分娩ラッシュで産室が満杯。入れていたお母さん牛たちはみんな無事に分娩を済ませている。よかった。
あとは月末に1頭控えているけど、きっと来月に持ち越しになるだろう。
分娩ラッシュということは、じきに哺乳ラッシュがやってくるということだ。
ちょっとプレッシャーだが、落ち着いてやれば大丈夫だろう。
哺乳する子牛が5頭くらいになると親方が「多くて大変でしょう」と声をかけてくれるが、前の職場では10頭とか20頭を一人で哺乳していたこともあるので正直そんなに大変ではない。
特濃ミルクでほぼ100%下痢したり、秤を使って粉の量を計ることを止められたり(計らなくていいでしょ、線まで入れればいいんだからと言われてしまう、線っていっても幅広のテープだから上端と下端どっちに合わせるかで量は変わるし、毎回感覚で調節するのめんどくさいし、変化しないファクターがあった方が下痢した時の対応もしやすいし、何より毎回定量のミルクを給与するためにも、計ったっていいじゃないか〜!)する方がよっぽど大変だ。
話が外れてしまった。帰宅後は久しぶりにリングフィットをしてシャワーを浴び、夜ごはんを食べて就寝。
今月は本を1冊も読めていない。来週5冊借りて一気に読めるだろうか。

それではまた👋