和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

0110-16 / プチ・パンデミックの記録

こんばんは。とっても久しぶりにパソコンから更新できている!
キータイプの速さが段違い。ノー・ストレス(いつだかのフリードのCMの小池栄子意識)。
写真は中耳炎になっちゃった子牛ちゃん。右耳がだらんと垂れている。
抗生剤の注射で無事元気になりました。耳垂れの牛、ロップイヤーみたいで愛らしいんだよね。調子崩してる証拠だからかわいがってる場合じゃないんだけど。
今日は、M牧場未曾有の危機を振り返ってみることにする。

◆1月7日(日)
親方が咳をしている。気になる。

◆1月8日(月)
引き続き親方が咳をしている。気になるので「風邪ですか?」と聞くと「バレた?」とのお返事。熱もあって家の薬を飲みながら仕事しているが下がらないとのこと。これは……

◆1月9日(火)
親方病院へ、コロナであることが判明。
屋外でしか接していないとはいえ、ノーマスクで普通に会話もしている。ちょっと不安。親方には療養期間は家から出ないようにお願いする。
そして夜、夫が熱ありそうな気がすると言い出す。この時点では確か熱はなかったか、微熱程度だったはず。

◆1月10日(水)
朝イチで夫の体温は6度9分。しかし作業を終えて帰宅するなり「これはやばい」と再び検温、8度3分。そのまま倒れるように寝てしまった。
この日は出荷があったが夫は出てこられず、親方も療養中なので私と農協の方と協力して牛を捕まえトラックに乗せた。牛を曳いてくれた運ちゃんもありがとう。
翌日も出荷が控えているがどう考えてもメンズの復帰は見込めない。ということで先回りして明日もお願いしますと伝えておく。肥育牛ではなく役目を終えたお母さん牛の出荷なので、そんなに手こずらないしょ~~俺ら(農協の方)だけでも大丈夫なくらいだよ~~~と笑う(フラグ)。

お昼、家に戻ると夫は瀕死状態。聞くと9度8分まで上がったらしい。
診療所に連れていくも、発熱から12~24時間経っていないと検査ができないとのこと。事前にかけた電話でその旨を伝えられ、夫に「今検査しても結果が出ないんだって」と伝えると電話の向こうから「結果が出ないのではなく!検査ができないんです!」と言われてしまった。ごめん。
検査ができなくてもとりあえず解熱鎮痛剤が欲しい、と伝えて診療所へ。待ち時間に備えて酒徒さんの「あたらしい家中華」を持参するが、眠くて寝てしまった。

帰宅即カロナールを飲んで夫はふたたび就寝、私は夕方の作業へ。
ワンオペ牛舎、びっくりするくらい時間がかかった。こういう日もあるよね。
夜ごはんはめっちゃ適当に済ませた。この日から私はリビングで寝ていた。

◆1月11日(木)
ワンオペで朝の作業。手を抜くところは抜き、なんとか終わらせる。
午前中は朝の作業でやり残したことを済ませたりモクシを作ったり子牛のワクチン対応をしたりばたばたと。
夫は相変わらず9度近くをウロウロしていて辛そうだ。
午後、出荷の対応。まあいろいろあって牛がまったくトラックに乗らず、挙句の果てに脱走してしまった。牛が逃げたことを自覚する前に捕まえられれば大事にならないのだが、そこで捕まえ逃してまあ遠くまで逃げられた。
疲れた身体で全力疾走、堪える……しかもなぜか療養期間の親方が普通にツナギで登場して作業に混ざっている。緊急事態だし結果的には助かったけど……けど……
なんとかめどがついたところで診療所行きの許可をもらい、夫を連れて病院へ。コロナでした。
コロナとわかったからといって治療薬があるわけでもなく、カロナールで対処していくしかない。

帰って夕方の作業。ワンオペしていたことに気づいた親方が出てきてくれた。
ありがたいけど、正直ちょっと接触するの怖い!

夜ごはんを適当に済ませて就寝。このあたりからやたら身体が重く感じる。
熱は6度9分~7度2分くらいをウロウロしていて、発熱というほどでも……という感じ。

◆1月12日(金)
体調は、悪い 笑
でも熱は相変わらず微熱という感じ。子牛の哺乳バケツがやたら重く感じるし、やたら寒い。でもなあ熱ないしなあ、と牛舎へ。
夫は少しずつ回復している模様。熱下がるだけでだいぶ違うよね。

午後、7度6分。あーこれは来ましたね、と思う。
そこからみるみる体温が上がり、8度近くなった。なんとか気合で夕方の作業だけこなす。作業とまでいかなかったな。哺乳だけやって上がらせてもらった。

◆1月13日(土)
目が覚めても動けない。8度3分とかだったかな。作業休ませてくださいとLINEする。
哺乳のメニューをホワイトボードに書いているのが功を奏した。
この日もぐんぐん熱が上がり、9度が最高だったかな。
夫とつらいつらいと寝て過ごす。
午後、診療所に連れて行ってもらう。夫もまだまだ病み上がりなのに、ごめんね……
検査する間でもなくコロナ認定され、カロナールをもらって帰宅。
とにかく腰と足の付け根が痛い。
寝ているのか起きているのかわからんような状態で1日過ごした。

◆1月14日(日)
あまり熱は下がっていない模様。ピークは過ぎたが、8度近くをウロウロしている。
相変わらず腰が痛く、少しでも楽になる体勢を探して惰眠をむさぼる。
夫は少しずつ復活して、日中は事務仕事などしている。この日から朝夕の作業もしてくれている。
いつまででも寝られる気質でよかったなと思う。
母からのアドバイスで、湯たんぽで腰を温める。これと抱き枕のセットでだいぶましになった。

◆1月15日(月)
夫は完全に牛舎仕事に復帰。私もだいぶ熱が下がって7度台で安定しだしたが、この日まで休ませてもらうことにする。
だいぶ楽になって、だらだらとTwitterなど見て過ごす。普段は3時間切るくらいのスクリーンタイムがここ数日7時間とかになっている。身体に悪そう(小並感)
確かお昼にチキンラーメンを食べた。食べるのが遅くてのびのびふやふやになったチキンラーメンがやけにおいしかった。

◆1月16日(火)
朝イチの体温が6度7分。治った。ということで牛舎へ復帰。
正直コロナで3日しか休まないというのは良くない気がするが、みんな病み上がりで牛舎やってくれているのであんまりゆとりを持って休むのも気が引ける。
これで夫が元気いっぱいだったら甘えてこの日も休んでいたと思う 笑
朝、外の牛舎で想定外の分娩があった。子牛が冷え冷えになっていたのでお風呂に入れる。
お風呂といっても一輪車にお湯をはってその中に子牛を入れ、お湯をかけてあげるという簡単なやつね。
体温が低かったので獣医さんを呼んで補液してもらう。元気になっておくれー。

午前中は子牛の引越し&空いた部屋の掃除祭りをした。
お昼ごはんを食べたあとは疲れて爆睡。夕方の作業をこなして帰宅、シャワー。
日常が戻ってきたねえ。頭痛と眠気と咳と鼻水が残ってるし、なんか味覚も一瞬変になったけど、どうにかこうにかやっていこう。

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いや~~ほんとに、少人数で運営している組織での感染症ってのはとても厄介だね。
感染のタイミングが少しずつずれていたからなんとかなったけど、同時だったらどうしようもなかったぞ……
みんなが順番に休んでいる間、大雪もなかったし分娩もなかったしトラブルもなかった、それだけが救いだったな。

新年早々えらい目にあったけど、これで1年分の厄終了ということで!
残りは健康に過ごせたらいいなと思います。
ちょっぴり早寝の習慣がついた気がするから、ここは変えずに。
(とか言いつつもう23時ですが)
それではまた👋