和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

0907 / 60年前のおてつたび

こんにちは。今日も快晴で牧草収穫が捗った!
写真は突如牛舎に現れた猫ちゃん、名前はとらさんにした。
人間には懐いていないようで逃げていってしまう。この写真は寝ていたところに近づいて撮影したので心なしか寝起きのお顔をしている。

◆9月7日(水)
ひたすらトラクターに乗ってテッダーをかけ、牧草を乾かした1日だった。
午前中のNHKラジオで60年前のラジオ番組を聞くというコーナーがあり、なんと日高の牧場の様子が紹介されていた。
テレビで昔の映像見ると白黒だしナレーションも独特だしで昭和感すごいけど、ラジオで声だけ聞くとそんなに変わらないね。
全国各地から暑中お見舞いというお題目で、夏休みを利用して牧場にアルバイトへ行き、もらった給料で北海道を観光して帰るという大学生を取材していた。
おお、これはまさに「おてつたび」ではないか。

otetsutabi.com

インタビューされていた学生の受け答えも大体今と変わらず、「行きの運賃しか持ってきませんでした」とか「朝5時に起きるなんて初めてで新鮮です、普段は8時なんで……笑」みたいな感じなんだけど、唯一「北海道は土地が広すぎて無駄にしていると感じました」というコメントが高度経済成長期を生きる若者という感じがした。
受け入れる側の親方は「馬に乗れるようになって帰ったらそれがお土産になるでしょ」と優しそうに話していてよかった。
この若者たちももうおじいさんだし、親方は確実に鬼籍に入っていると思うと不思議な気持ち。背後で聞こえる牛や馬たちも、とっくにいなくなっている。
というかこの番組、最初は「これは牛を呼ぶための笛です、ほら、牛が来ましたよ、2頭、3頭……」っていうナレーションだったのに、親方や学生の話では馬の世話が中心になっていたし、このときもエンバクの収穫作業をしていたという。エンバクといえば馬のイメージ。
競走馬を生産する傍ら酪農もやっていたのかな。一瞬農耕馬の世話かと思ったけど「1頭何百万もする馬に乗せるわけにはいきませんものね」みたいな話をしていたし、競走馬だと思われる。日高だし。
この辺りの歴史を調べてみたくなった。

そんな感じで1日が終わり、帰宅して夜ごはん。自動調理なべで仕込んでおいた肉じゃがをメインにした。
そして就寝したのだが、夜中の1時半に牧場から呼び出し。例の具合悪かった牛がついに分娩を始めたようだ。逆子なので介助が必要とのこと。
慌てて牧場に着くと親方が一人で娩出してくれていたが、子牛はダメだった。やっぱり、なんか変だったもんなあ。記録のために経過をまとめておきたい。
帰宅してあらためて就寝。2時過ぎ、すぐ眠れるかと思ったら案外目が冴えてしまった。

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今日も1日トラクターに乗りっぱなしでお疲れ気味。
それではまた👋