和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

0919-20 / 野生の風に吹かれて

こんばんは。あれ、今週のお題「乗ったことがある動物」、もう終わってる……?
これで記事書く気満々だったので、完全に乗り遅れてるけど、書きます。
日記は最後にちょろっと書いておこうね。

私が人生でいちばん多く乗った動物、それは馬である。

ややエキセントリックな乗り方をしていますが……私の乗馬ライフはこんな感じだった。
物心ついたときから馬が好きで、動物学者になりたいという気持ちも相まって大学では馬の勉強がしたいと思った。
どこの大学に行けば馬の勉強ができるのかよくわからなかったけど、中学生のときにたまたまテレビか本で「当大学では実習に乗馬体験を組み込んでいます」という情報を得て、その大学に行くことにした。問題はその大学が海を越えた北海道にあったことである。
私は一人暮らしにも強い興味を抱いていたので、その大学を目指すことにした。両親は最初は驚いていたものの、まあ、目指すだけならタダだから……と応援してくれた。
ところがどっこい、合格してしまったのだ。私は18歳でひとり北海道へ旅立つことになった。もちろん目指すは乗馬体験のできる学科である。
その学科はそこまで人気のある学科ではなく、簡単に入ることができた。その実習を主催していた研究室にそのまま入り、山奥の研究牧場で馬と過ごす日々が始まった。
念願の実習にも参加することができた。

実習が終わったあとも、私は自分の研究や先輩の研究の手伝いでちょくちょく牧場へ足を運んだ。
ひたすら馬の行動観察をする。馬が休めば自分も休む。暇なときは木に登って馬を眺める。自然との距離が近く、本当に楽しい毎日だった。
シカの研究をしていた先輩の手伝いでは、撃ちたてほやほやのシカをソリに載せて回収し、自分たちでさばいた。さっきまで動いていた心臓を洗って食べた経験は、なにごとにも代えがたいと思う。
寝泊りしていたのは合宿所のような庁舎で、作り付けの二段ベッドが4つ配置されている部屋だった。先輩や後輩、先生も一緒に寝食をともにして、家族のように過ごした。
自分の車を手に入れてからは自力で街まで下りて買い物ができたけど、それがないときは歩きとバス、レンタサイクルで街を散策したこともあった。帰り道は真っ暗になってしまい、クマにおびえてiPhoneでがんがん音楽をかけながら歩いた(たまたま通りかかった職員さんが車に乗せてくれた)。
完全に肩の力が抜けた日々。楽しかったなー。あんな毎日を過ごせたことは、確実に私の宝物になっている。
いちばんお気に入りの写真はこれ!

完全な裸馬に乗るという経験はなかなかできないと思う。
服装も信じられないくらいラフだし 笑
この馬はとてもおとなしく、彼が柵の近くにいるときを狙って柵に上り、高低差を利用して座らせてもらう。周りに何もないときはそばにいる人にしゃがんでもらって、太ももを踏み台に乗るときもあった。
この状態だとさすがに操作はできないのでぽくぽく彼の思うがままに歩いてもらうだけなんだけど、それがまた楽しかった。
ちなみにこの写真を撮ってくれた先輩が今すぐそばで就農目指して研修していて、もうほんと、人生ってどうなるかわかりませんなー。

こんな風に、山の中の放牧地に放されている馬の群れを観察していた。
この背中に線の入っている品種(名前忘れちゃった)はおとなしい気質で、最初のサーカス風の写真もこの品種だったから撮れたものだ。

牧場は広大だったので写真のようにバギーを乗り回していた。このまま小川を渡ったりして、なかなかスリリングな体験ができた。
馬の群れの中にバギーを停めていたら馬がちょっかいをかけてキーを抜いていたこともあって、本当に焦った。山のてっぺんで置き去りにされたらどうしようもない。
牧場を見学しに来ていた家族と一緒で、どんどん日が落ちていくのに慌てながら必死で探し、弟が草むらの中からキーを発見してくれたときにはホッとしたなあ。

社会人になってからも何度か馬に乗った。上の写真はかつて大学の牧場で飼われていたお気に入りの馬が埼玉の牧場にいると知って会いに行ったときのもの。
下は結婚式でトマムに行ったときのもの。このとき痩せてるな 笑
自分でお金を払って馬に乗るようになると、研究室時代に無料で馬に揉まれていたのはプライスレスな経験だったなと余計に思うようになった。
大学に入学して半年だけ馬術部に入っていたけど、そのときは乗馬に対してあまりいい記憶がなく(追記:乗馬に嫌なイメージがついたわけではなく、ゴリゴリの体育会系になじめず、馬に乗るのが楽しくなくなってしまった。そこで得たご縁や人間関係には今も感謝しているという意味で 乗馬に対して と書きました)……初めての大会(自分は手伝いでの参加)に向かうフェリーで涙がぽろぽろこぼれて、辞めよう、と思った 笑

番外編、ヤギに乗ってみる私。笑
牛にも乗る……というか寝そべっている牛にまたがる、というのはやったことあるんだけど、完全に乗って歩いたことはないなあ。
あと乗るとしたらゾウとラクダくらいだろうか。いつかチャンスがあれば乗ってみたい。

◆9月19日(火)
2番牧草を進めたかったけど、午後から雨模様。
ちょうど研究室の先生が遊びに来る約束をしていたので、案内できることになった。
さんざん↑に書いてきた研究室である。
夜は先生と先輩一家、近所の酪農家さん、前職でお世話になった大先輩、という不思議なメンツで飲み会!先生を中心につながった感じかな。
ここで私は学生時代のように飲み狂ってしまい、楽しい時間と引き換えにつら~い二日酔いを手に入れた。

◆9月20日(水)
本当にひどい二日酔い。なんとか朝の作業はこなすが、早めに上がらせてもらう。
死んだように眠って日中の畑仕事は進める。夫に叱られる。
二日酔いほど自己責任なものないもんな。でも、めちゃくちゃ身体がしんどいときに冷たく当たられると堪えてしまう。
胃がなにも受け付けず、期せずして絶食となった。夕方に親方が差し入れてくれたさつまいもアイスだけ食べられた、おいしかった。
あまりうれしくない形で(n-2)kg台に突入した。これはすぐ戻っちゃうだろうなあ。
限界すぎて20時前に就寝。

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久しぶりに長時間ぐっすり眠れて、今日は元気です。
野菜スープday26

これで今回のロットは終了!
飲み会の日、夜中にパチッと目が覚めて「ブログの更新忘れた……こんなくだらないことで記録が途絶えてしまった……」とぼんやり思ったんだけど、更新してた。こわー。
それではまた👋