和牛のいる生活

北海道で牛飼いの勉強中です。

1205-6 / ワナビーおちゃめな牛屋さん

こんばんは。これはかわいいキキちゃんのしっぽ。

◆12月5日(火)
午前中、地元の新聞社の方が取材に来てくれた!
牧場としてではなく私にフォーカスしてもらい、改めて自分の考えを整理することができた。
ワークライフバランスという言葉があるけど、私はライフに全振りしてるなあと思う。
それも前向きな理由というよりは「やりたくないこと」を避けて人生歩んできた気がする。
ひとり暮らしを始めたのもそうだし、会社員を辞めたのもそう。
高校までの環境にそのまま居続けたくなかった、夫と休みが合わなかった、毎日メイクして周りと調和しながら働くような仕事が苦手だった、欠かさず早起きする自信がなくて酪農家は避けたかった、という塩梅で自分の苦手なものをよけて歩いていたら今の状態に落ち着いた。
非農家出身からの就農をすごいねと言ってくださる方も多いけど、実は居心地のいい場所目指して歩いてきた結果なのである。
夫と出会えたこと、M牧場とマッチングできたことは運と縁で、これに関してはとてもラッキーでありがたいことだと思っている。

取材中、「将来どんな人になりたいですか?」と聞かれてちょっと考えた。
私は愛嬌のある人になりたい。
必要以上に意識が高かったり知識を振りかざす人ではなくて、チャーミングな人。
そして、クレバーな人。笑顔でごまかしきらない、根っこのある人。
記者の方に「今でも茶目っ気あると思いますよ~」と言ってもらえてうれしい。
男は度胸、女は愛嬌。今はもう古臭い考えかもしれないけど、私にはしっくりくる言葉だ。度胸は夫に担当してもらうとして!私はふわふわと笑っていたいなー。

取材が終わってお昼ごはん、午後は何したか忘れた。
夕方の作業を終えていつも通りのルーティンをこなし、就寝。

◆12月6日(水)
この日は親方に牧場を見てもらい、夫とお出かけ。
午前中は農協で用事を済ませ、家でお昼ごはんを食べてから午後は買い出しへ。
おしゃべりしながら買い物しただけだけど、かなりのリフレッシュになった。
物理的に牧場を離れるって大事だね。

帰宅してひと休みし、夕方の作業。ここで事件発生!
午前中に獣医さんに診てもらった初診の子牛ちゃんが後肢でお腹を蹴っている。これはよくない。お腹が痛いサインである。
牛は我慢強い動物だから、ちょっとやそっとの痛みではここまでのサインは出さない。
そして牛のハライタ=腸閉塞・腸ねん転の可能性が高い=命に関わる。
獣医さんの緊急連絡先に電話をして来てもらい、とりあえず採血と点滴をしてもらう。
一度診療所に戻って血液検査をし、結果次第で開腹手術をしますとのことだった。

待つこと30分くらいか、電話が鳴った。相変わらず子牛ちゃんはお腹を蹴りけりしている。様子が変わらないのであれば手術です、との判断。行くぞ!!!!!!
牧場のトラックに子牛ちゃんを乗せ診療所まで走る。大変な状況なんだけど、初めての体験でちょっと好奇心もあった。
診療所に到着すると3人の獣医さんが迎えてくれた。牧場で手術という手もあったけど、手術室はものすごく衛生的で広く、少々無理してでも連れてきてよかったなと思う。

結論から言うと子牛ちゃんの消化管は一部でねじれており、ベテランの先生が整復してくれた。
初めて牛の消化管チェックの様子を見ることができて勉強になったし、普段はひとりで牧場を回っている獣医さんたちの連携プレーを見ることができてよかった。
手術の途中でも急患の電話がかかってきて、獣医さんは本当に本当に大変だなと思う。相当タフじゃないとできない仕事。尊敬。

無事手術が終わり、牧場に戻ってきたのが21時すぎだった。
この日たまたま買い出しで総菜をたっぷり買っていたのが功を奏した!このときほど総菜に感謝したことはない 笑
子牛ちゃんをおろして湯たんぽで温め、回復を信じて帰宅。
急いでシャワーを浴びて総菜をあたため夜ごはん。これなんもなかったらコンビニまで行ってただろうけど、子牛ちゃんおろしてから着替えてコンビニ往復したら余裕で30分くらいかかるし、相当なタイムロスするところだった。

そんなこんなでぐったりして就寝。

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さすがに今日もお疲れ気味で午後はよく寝た。
手術した子牛ちゃんも最悪の事態は免れ、あとひと踏ん張りというところ。
私たちのスタミナも限界が近いけど、もう少し頑張ろう🔥🔥
それではまた👋

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